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2023.1/13「家族」

  • 執筆者の写真: ろばすけ
    ろばすけ
  • 2023年1月13日
  • 読了時間: 2分

更新日:2023年1月21日


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 年を取るほど、いろんなことの難易度はあがる。

 恋をするのも、パートナーとしての関係を築くのも、ましてや家族になるのも。

 その夏俺は彼女と出会って、年はそう変わらないのに、まるで少女みたいな表情をすることに単純に惹かれた。

 最初のデートで、彼女は十七才の双子の母親だと言った。それはある意味最初の印象を裏切るような言葉だったけれども、同時になんだか納得感もあった。

 つまり彼女は十七才でその双子を身ごもった、ということで、いわゆる「ティーンの子供がいる母親らしさ」なんてものからは遠い彼女の印象に、ある種の説明を与えられたような気分だったわけだ。

 二卵性の双子の片方は大人びた、何か内側に隠しているような女の子で、もう一人は見るからに繊細そうで、実際ゲイだという自負がある男の子だったけれども、まだまだ子供っぽい男の子だった。

 母親としての彼女は、ふたりの、双子なのにまるで似ていないように見える子供たちの扱いに、時に根拠のない自信をちらつかせ、時に理解なんかできるはずがないと投げているようにも見え、そして明らかに何かを隠していた。

 付き合い始めたばかりの頃、彼女は言った。

「私はボーイフレンドは欲しいけど、夫や子供たちの父親は求めてないの」

 なるほど。

 たいがいの男は、それを聞いてほっとするに違いなかった。最初は俺もそうだった。

 離婚して久しい。一人は寂しい。でもいきなりティーンの子の親になるなんて「責任」は負いたくない。当然だ。

 でも彼らを知るにつれ、それはゆっくり変わっていったんだ。




(「僕の世界の中心は」大工さんの彼素敵だったよ)(そっちか?って感じだけどだって)

 
 
 

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