20230125 「エゴイスト」
- ろばすけ

- 2023年1月25日
- 読了時間: 1分
あの頃の彼と俺の関係は、なんていうか。
彼にとって俺を構うのは、猫に餌をやるのと変わんなかったんじゃないかと思う。
それでも俺は嬉しかったし、別に否定するつもりもないし、それも愛だろって言えばそうなのかもしれないけど。
「俺がしたかったことに付き合わせただけなんだ」
彼がそう言ったのを聞いたとき、俺は怒ったんだけど。でも今思うと、実際そうだったのかもしれない。
もう何年も経って、今の俺はちょうどあの頃の彼と同じ年頃で。あの頃の彼がどういう状況だったのか、あの頃の俺が思ってたのとは違うふうに考えるようになってるから。
結局はお互いに寂しかっただけ。
でもきっとそういうのも、本当はありふれた話だ。
「これが愛だ」と思い込みたいものを、人は愛と呼ぶ。




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